正宗系観察日記

ウザい折伏を逆に伏せる(逆伏)ためのデータ記録

波羅蜜と誓戒

大乗家は、初期仏教から分かれた時に大衆部の連中がこの「誓戒」がポピュラーになっている所に目をつけて六波羅蜜(はらみつ)」という誓言に似た仏菩薩に「誓戒」(ヴリッタ)すること取り入れ、外道からの逆流現象的な改変を採用します。

ここに膨大な量にのぼる般若経典群を擁する般若思想が成立した。(中略)般若波羅蜜多(という徹し通された誓いのことば)は偉大なマントラであり(中略)すべての苦しみを取りのぞくものであり、真実である。(中略)「マントラ」というのは、もともとは、先に見た(中略)ヴェーダ聖典のことばを意味する語である。(中略)菩薩の波羅蜜行とは,誓いのことばを真実にし、その真実の力によって自利と利他との大願を成就することをめざすものだということ。インド哲学七つの疑問:宮元啓一・P45)

つまり、六波羅蜜=誓戒」採用で、一足飛びに誓いを実行する仏菩薩の摩訶不思議力(マントラ)によって、それまでの戒・定・慧によって根源的生存意欲(無明)を滅ぼし、という修行を放棄し、誓言を守ることで悟りを開くことが出来ると路線変更。

やがて菩薩戒(四弘誓願)や波羅密行(六波羅蜜・十波羅蜜)が提唱され、難度の高い禅定から実行可能性の高い般若波羅蜜(プラージュナ・パーラミータ)→誓いの言葉を守る菩薩修行が大乗家の主流となり理論的補完に「般若教典群」が成立して、のちのちに法華とか阿弥陀経とかが成立して、釈迦の金言を加味することで理論的保証を打ち出します。

以上、外道から流入した誓戒(ヴリッタ)思想をベースに見ると大乗家の初期である「般若波羅密という誓いを堅固に守り通した事による力によって」悟りを得るという菩薩行は大元に「誓言」があり「誓戒」を守る信仰によって解脱する構造が大乗家の信仰構造に殆ど見られる事がわかります。

釈迦が否定したマントラ=言葉のチカラ」を大乗家は肯定して取り入れることで信仰構造を大きく変えてしまったんですね。

コレ実は題目信仰とほぼ同じ構造だと、お気づきになると思います。日蓮信仰も「真実の言葉(題目=マントラ)」を中心とした救済法ですね。外道思想ですけど。