正宗系観察日記

ウザい折伏を逆に伏せる(逆伏)ためのデータ記録

偽書に見るアニミズム思想

日蓮や古代の思想、そして密教との関連性に根源思想が有ることを確認しました。梅原猛氏が、日本仏教のあり方を指して「山川草木悉皆成仏」と「和を以って貴しと為す」とに如来蔵思想の典型、と評しておられるのも大いにうなずけるところです。

経をよまずとも心地の観念計りにて成仏す可きかと思いたれば一念三千の観念も一心三観の観法も妙法蓮華経の五字に納れり妙法蓮華経の五字は又我等が一心に納りて候けり、天台の所釈に「此の妙法蓮華経は本地甚深の奥蔵・三世の如来の証得したもう所なり」と釈したり、さて此の妙法蓮華経を唱うる時心中の本覚の仏顕る我等が身と心をば蔵に譬へ妙の一字を印に譬へたり(一念三千法門・真蹟なし)

 これなども本覚法門の亜流として批判されていますが、同時に森羅万象が妙法蓮華経という根源から出入りする根源思想の現れでも有ると思います。

〝根源〟の思想「如来蔵思想」というものが洋の東西をとわず古代社会の最古(?)の段階に共通に認められるということだ。それは、何故か。〝万物は一から生じ一へ帰る〟と考えるほど、古代人にとって単純で分りやすい思想はなかったからだ。(中略)如来蔵思想とは、〝土着思想〟の哲学化であり、〝民俗宗教〟の思想化であったと。(中略)一元論哲学は、生命をもつ始源が万物に展開するという点で、アニミズム(物活論)と呼ばれるそうだが、如来蔵思想とアニミズムの関係にも注意しなければならない。「山川草木悉皆成仏」を人は仏教の極致というが、これがアニミズムでない保証がどこにあろう。(松本史郎氏)

インドでは有情のものは動物までで、植物は感覚がないので非情の存在とされます。それで植物は衆生には含まれないと考えていたらしいです。日本では山川草木に万霊を感じ、全てに命が与えられているという日本古来の「八百万神の思想」があります。 日本独特のアニミズム思想です。

「汎霊説、精霊信仰、地霊信仰」などとして山や樹齢何百年の木に神が宿るとして神木と為して人間の寿命を超えるものとして崇めてタタリを恐れたようです。これも汎神論の一つの現われです。日蓮遺文では

「此の色香は草木成仏なり是れ即ち蓮華の成仏なり、色香と蓮華とは言は・かはれども草木成仏の事なり、口決に云く「草にも木にも成る仏なり」云云、此の意は草木にも成り給へる寿量品の釈尊なり、経に云く「如来秘密神通之力」云云、法界は釈迦如来の御身に非ずと云う事なし」(草木成仏口決・偽書

ほとんど根源思想とアニミズムの折衷ですね。