正宗系観察日記

ウザい折伏を逆に伏せる(逆伏)ためのデータ記録

天下統一のワードか?

法華経といえば一仏乗ですけど、羅什さんの不適切な訳文で、後々中国でも天台家と華厳系、日本でも法相宗南都六宗と争論となりますが、日蓮さんも宗教界統一のためのキーワードとして活用しました。

天下万民諸乗一仏乗と成って妙法独り繁昌せん時、万民一同に南無妙法蓮経と唱え奉らば、吹く風枝をならさず、雨壌(つちくれ)を砕かず。
代は羲農の世となりて、今生には不祥の災難を払い長生の術を得、人法共に不老不死の理顕れん時を各々御覧ぜよ。現世安穏の証文疑いあるべからざるものなり。(如説修行抄)

で、ホントのところは漢文とサンスクリット本に拠ればこんな感じです。

法華経方便品の「十方仏土中に唯一乗の法のみ有り、二も無く、また三も無し」の文中は通常、「二」とは声聞・縁覚の二乗、「三」は声聞・縁覚・菩薩の三乗を示していて、法華経は二乗あるいは三乗の差別を否定してそれらを統一したものが「一乗」であると解されている。

サンスクリット本では「二」とは第二をさし、「三」は第三を意味する。したがってその文意は、唯一の「乗」のみあって、第二・第三はないというもので、このような理解に立つ三論と法相の両宗は、この一文を、唯一の菩薩乗(=仏乗)のみあって、第二の縁覚乗も第三の声聞乗もないことを意味すると解釈する。

 

ということなんで、全く正反対の理論ですので困るのですが、仏教学者の末木文美士氏の見解は以下のようです。

大乗仏教の立場からは、原始経典を護持する教団は、自分たちの利益しか考えない利己的な声聞(仏弟子)や縁覚(独りで悟ったもの)の小乗仏教だとして、厳しく批判されていた。
こうして本来ひとつであるはずの仏教が2つに分かれていた。それに対して、大乗仏教の立場に立ちつつ、しかも仏教の統一性・全体性をふたたび回復しようというのが、『法華経』を創作し、護持したグループの狙いであった」(日本仏教史・末木文美士著)

まぁ一般的には法華経は宥和を説くと有りますので、こちらのほうが近しい感じです。