正宗系観察日記

ウザい折伏を逆に伏せる(逆伏)ためのデータ記録

日本は神国:3

そもそも神という語源は何を現したものか、日本においては江戸時代の儒学者である新井白石は、「神」は「上(かみ)」であると言ったそうです。

それを支持する英語学者の渡部昇一氏が「神は上に坐すが故にカミと言う」との古くからある語源説を主張したのに対し国語学者の故・大野晋氏は「神の上代音はkamï でミは乙類、上の上代音はkami でミは甲類、上代には別音だったのだから上が神の語源とは考えられない」と反論しています。

この大野氏の主張根拠は、日本の奈良時代にまで遡り、今は滅びてしまった発音にあるそうです。kamï の ï が合成母音である事、 ï という母音は元から日本語に有った母音ではなくu i もしくはö i という連母音の合成によって生まれた母音ですから kamï は古くはkamui もしくはkamöi であったと考えられています。

『かむ(神)さびる』『かむろき』等『かみ(神)』の被覆形として『かむ』という語形が有り、kamï の古い語形はkamöi ではなくkamui(カムイ) であろうとされています。
アイヌ語で神をカムイと言うのは古い日本語が借用語彙としてアイヌ語の中に入ったものではないかと推定されています。

そのカムイの語源ですが、国語学者の金沢庄三郎氏は『二日』『三日』等の『か』は古くは太陽を意味したと述べています。

また沖縄語辞典によれば古い琉球語で『〜様』を意味するmuiという接尾辞が有ったようです。
この二つから『かむい』とは本来は『お日様』という意味で、太陽神信仰から『神』の意味に転じたのだと考えます。つまり太陽=天照という根拠はまず合っている思うわけですね。

ところが、古代において倭語を仮字で表記できたのは、識者である「識者(ものしりびと)」のみであり、権力の中枢に位置していたことからして、「神」をより超越的な観念を示す語と捉え、同じ音の「上」や「髪」を区別しようとして発音を乙類で表記したのではないか、とも考えられなくもないところです。