正宗系観察日記

ウザい折伏を逆に伏せる(逆伏)ためのデータ記録

日本は神国:5

日蓮の日本国の神感覚というのは記紀古事記日本書紀)に沿ったものが多く、それ以前の先住民の先祖神や土着の神は無視されています。それはあとで詳述するとして、日本の天皇観もブラフネタからの引用です。

人王は大体百代なるべきか・其の第一の王は神武天皇此れはひこなぎさの御子なり(神国王御書・真蹟)

この日本の人皇(人王)百代迄を守護するというのは、根拠がありまして別の日蓮遺文でも触れています。

平城(へいぜい)天皇の御宇に八幡の御託宣に云く「我は是れ日本の鎮守八幡大菩薩なり百王を守護せん誓願あり」等云云(諌暁八幡抄・真蹟)

平城天皇の御代に八幡大菩薩の御託宣があって「我は日本の鎮守の八幡大菩薩である。百王を守護する誓願をもっている」等とご託宣があったそうです。これは通常「百王伝説」と言われているもの。

その頃は隠居した先代天皇が政治権力化する院政期に武士が台頭・出現し、鎌倉幕府で武士が委任される形で国内政治を動かしました。
その後中世から中世の終焉である戦国期に至るまで、日本社会にずっと影響を与えた或る時代認識・歴史意識である百王思想が日蓮の根拠です。

百王思想とは、日本の王権であるはずの天皇の皇統が百代 (百王) で滅尽し、その後の日本社会は乱世を迎え人びとは争いを繰り返すという一種の終末思想で、聖徳太子未来記」と言われる叡福寺土中に突如現れた予言書で、これにとりつかれた人は多く一世を風靡しました。

藤原定家はこの書を四天王寺で実見し、自らの自著に転記していますが、残念ながら所謂偽書で、日蓮の百王は偽書が根拠です。

藤原定家は承久の変を言当てたと明月記に残している。また記述に「…東海姫氏国、百世にして天工に代わる……百王の流れことごとく竭きて猿犬英雄を称す…」とあり、天皇は百代を以って王統が断絶するという予言と見なされた(百王思想)。

足利義満は、これに基づき後小松天皇を百代目と言い含めて暗に譲位を迫った。この聖徳太子未来記は、中国梁の宝誌和尚が書いたとする「野馬台誌」が種本であって、これも平安前期に国内で偽作されたものである。(佐藤弘夫氏・偽書の精神史)

こういう胡散臭い元本を検証もせずに持論に含ませている所が日蓮らしいところです。