正宗系観察日記

ウザい折伏を逆に伏せる(逆伏)ためのデータ記録

三昧境について:10

それでは小乗の阿羅漢が正しい悟りではないとしたその根拠の論書は何かといいますと龍樹菩薩の「大智度論」が十地を挙げて説明してます。

乾慧地(けんねぢ)・性地(しょうち)・八人地(はちにんち)・見地(けんち)・薄地(はくち)・離欲地(りよくち)・已作地(いさぢ)・辟支仏地(びゃくしぶっち)・菩薩地(ぼさつぢ)・佛地(ぶっち):龍樹菩薩・大智度論

摩訶般若波羅蜜経にはこのような名称が出てきますので、その注釈として上げたのではないかとしています。ここに辟支仏地(びゃくしぶっち)というのがありますが、大品般若経ではこうなっているものの、小品の方は阿惟越致相品(般若経)の凡夫地、声聞地、辟支仏地、如来地の四地で、大品には、二乗と言われた声聞地、辟支仏地に対応するのは菩薩地はなく、いきなり仏地で通常仏地に相当するものとしては、阿褥多羅三貌三菩提という言い方をするようです。

二乗(小乗)を弾呵する大乗ですが、菩薩行を表にしながらそれの境涯を示す菩薩地と菩薩位は初期はかなり曖昧で、ようやく大品系経典で十地を定めて菩薩位を設定したようです。

菩薩は声聞(二乗に代表される小乗)と同様に四念処など三十七品、ならびに六波羅蜜を修することをもって、それらをすべて踏み越えていかなければならないとしています。

悟りへの修行は、声聞乗のうち有部では主に四波羅蜜を説き、分別説部では十波羅蜜を説き、大乗すなわち菩薩乗では特に六波羅蜜を説きますが、声聞乗では仏陀には到底なれないとし、菩薩乗はなりうるとしているところが後に定説となったようです。