正宗系観察日記

ウザい折伏を逆に伏せる(逆伏)ためのデータ記録

浄土はどこにある?:14

 他の仏教宗派の浄土観を見てみますと、部派仏教の一つと言われる説一切有部では、仏土とは釈迦仏の生誕した娑婆世界(この世)を意味します。

三論宗では、吉蔵の大乗玄論巻五に、土には不浄・不浄浄・浄不浄・雑・浄の五種があり、この五土は衆生の業によって感受する点からいえば衆生土というべきであるが、いずれも仏の教化する国土であるから仏土と名づけるとし、この仏土を更に分割して

 (1)凡聖同居土(ぼんしょうどうごど、凡夫と聖者が共住する)
 (2)大小同居土(阿羅漢・独覚と大力菩薩とが共住する)
 (3)独菩薩所住土(菩薩のみ住む)
 (4)諸仏独居土(諸仏のみ住む)

の四種類があるとしています。

法相宗では「成唯識論」の四身四土(自性身・法性土、自受用身・自受用土、他受用身・他受用土、変化身・変化土)説をもとに合計8つの浄土を数える。

華厳宗では、別教一乗の立場では、因分可説の土を世界海、果分不可説の土を国土海とし、全宇宙は蓮華蔵世界であり、十身具足の毘廬遮那如来の教化する国土であるとする。

真言宗では、密厳仏国・十方浄土・諸天修羅宮の三種を立て、法身・報身・等流身の住する所とし、上・中・下の三品(三類)の悉地を得た人がそれぞれ受ける土とするが、その体は不可得で、凡夫の見る穢土そのままが密厳仏国であるとする。

日蓮はこれらを天台宗の五時八教の上から観心本尊抄で以下のように解説しています。

夫れ始め寂滅道場・華蔵世界より沙羅林に終るまで五十余年の間・華蔵・密厳・三変・四見等の三土四土は皆成劫の上の無常の土に変化する所の方便・実報・寂光・安養・浄瑠璃・密厳等なり能変の教主涅槃に入りぬれば所変の諸仏随つて滅尽す土も又以て是くの如し。

今本時の娑婆世界は三災を離れ四劫を出でたる常住の浄土なり仏既に過去にも滅せず未来にも生ぜず所化以て同体なり(観心本尊抄

法華一乗からみれば、諸々の宗派の言う仏土はそれぞれの仏身に関係寄与する処ですから、久遠の本仏が現れれば、それらは無常のものだと言うわけです。法華のみ常住の浄土=常寂光土というわけです。