正宗系観察日記

ウザい折伏を逆に伏せる(逆伏)ためのデータ記録

仏舎利信仰から経典帰依信仰へ

般若経の中にある常啼菩薩(サダープラルディタ)のマゾな修行説話です。続きをどうぞ。

サダープラルディタはブッダたちに問うた。

「私にとっての善き師とは、どなたでありましょうか?」

 ブッダたちは答えた。

「友よ、幾生涯にも渡っておまえを教え導いて無上の悟りを成し遂げさせようとし、おまえに智慧の完成と巧みな方便とを学ばせようとしてきたのは、ダルモードガダ菩薩である。ダルモードガダ菩薩こそが、おまえの善き師である。」

 こう言うと、ブッダたちは忽然と姿を消した。

そのときサダープラルディタは、ダルモードガダ菩薩を尊び敬う心がいっそう深くなり、こう思った。

「自分は今貧しくて、ダルモードガダ菩薩に供養するものを何も持っていないが、何も供養するものなしにダルモードガダ菩薩のところへ参ることは、私の心が許さない。この上は我が身を売って財物を求め、それをもってダルモードガダ菩薩に供養しよう。」

そこでサダープラルディタは大きな町の街頭に立ち、大きな声で言った。

「人間をおいりようの方はありませんか? 人間をおいりようの方はありませんか?」

と。しかしそこに悪魔がいて、サダープラルディタの道の心を打ち砕こうと、人々の耳をふさいだので、ほとんどの者は、サダープラルディタの声を聞くことができなかった。

自分の身を売ろうとしても誰も買ってくれないので、サダープラルディタは涙を流してその場に立ち尽くした。それを見ていたインドラ神は、サダープラルディタが真に深い志からその身を捨てようとしているのかどうかを試そうと考えて、一人のブラーフマナに変身して、サダープラルディタの前に現れ、こう言った。

「友よ。私は人間は要らない。ただ、神々に犠牲を捧げて儀式を行いたいので、人間の心臓と血液と骨髄が欲しいのだ。私にそれをくれるだろうか?」

 サダープラルディタは大いに喜んで言った。

「どうぞ、あなたの必要なだけお取りください。」

「値段はいくらでよいか?」

「あなたのお心のままでけっこうです。」

こう言うとサダープラルディタは早速、鋭利な刃物で自分の右肘を刺して、血を搾り取った。
次に自分の右脇腹を切ると、骨を切り取って、骨髄を取り出した。

そのとき、一部始終を見ていたある長者の娘が走り寄って来て、なぜそんなことをするのかと尋ねた。サダープラルディタが自分の思いを説明すると、長者の娘はこう尋ねた。

「自分の身体を売ってまでダルモードガダ菩薩というお方に供養して、あなたにどんな利益があるのですか?」

「その菩薩から私は、智慧の完成と巧みな方便についての教えを聞くのです。そしてその教えに従って学ぶことによって、やがて無上の悟りを得ることでありましょう。私はブッダの無上の智慧、無上の法の宝を得て、すべての衆生にそれを分かち与えたいのです。」

 (般若経・サダープラルディタ)

なかなか修行者の自虐的な説話ですね、このまま受け取る人がいたらかなりSM譚で危ない人になってしまいます。でもこの般若経典はそれまでの仏舎利信仰から経典帰依信仰への橋渡しの魁となった経典です、そして話はまだ続きます。