正宗系観察日記

ウザい折伏を逆に伏せる(逆伏)ためのデータ記録

法華験記の誘導

法華験記の説話には色々な仏教の因縁話が挿入されていますが、後に各宗派に形を変え骨子を引き継がれていく雛形が見えます。

生前の悪行の結果、現に悪身を得、あるいは悪趣におちて悔改めるという話は一層多く、中には第三六康仙法師の如く、生前法華念誦に励む功がありながら、 庭前の橘を愛翫した執心の罪により蛇身を得るという厳しい罪悪観を示す例もある。(法華験記の罪業観・中尾正己)

これなどの外に、前世での怨恨を晴らす目的で相手の子供に生れ変ったものや、 犬に生れ変ったもの、 あるいは、 経典の一字が記憶できないのは前世に原因があると知らされ、 その確認に勤しむもの、 あるいは地獄からもとの姿のままに蘇生したというもの等々、その様相は原因(執着)によって様々な結果の話が説かれる。

大和国の椋の家長が、 歳末に『方広経』による滅罪の供養を営むべく僧を請じたところ僧が盗心を起す。それを知ったその家の飼い牛が、人語をもって盗心を戒め、 「吾は此の家長の父」であり、 生前、子に無断で稲十束を他人に与えたためにその罪報として牛に生れたと告げる。 鶯いた僧は翌朝家長に伝え、共に真偽を確認し、 改めて父のために供養したところ牛は急死したというもの。 (転生譚の構造・佐原作美氏)

 こうやって繰り返し繰り返し説話を聞くことで、ある行動様式の枠組みが決定されていくことになるんですね。そうなると説話側の思惑通りです。