正宗系観察日記

ウザい折伏を逆に伏せる(逆伏)ためのデータ記録

文学に見る因縁果報

法華験記などで説話を応酬することでようやく為政者の行動規範の誘導が完成すると文学などにもその影響が出てきます。今昔物語などにはそうした因縁譚が多く見られます。

魚の例では、殺した者が「無数劫の中に地獄に堕(おち)て苦を受」けた後「適(たまた)ま人と生れ」たその生に、魚もまた人として生まれ、報復を遂げる(今昔物語P171)。

牛の例では、殺した三十二人の男たちは「牛を殺せるに依て、五百世の中に常に殺さ」れ、肉を貪食・堪能した老女は「歓喜し故に、五百世の間常に母と成て、子の殺るるを見 いだて悲びを懐」き、母子として結ばれながら受苦を重ねる(今昔物語P176)。殺した者は殺され、殺しに喜んだ者は殺しに悲しむ者となり、かつて報復の願を発した者 は、殺し悲しませる側となって我知らず願を成就する。

「五百世」もの反復回数は、単に殺生の業のみならず、発願の業の重さをも示していよう。(今昔物語にみる罪業・柏木寧子氏)

こういうのが出てくると為政者としては洗脳完了で、多くの人は来世もしくは、今世に来たり来る過去の罪過、現在の罪の行為に怯え自主規制します。 

こういう教えの中核に法華経の過去因縁話が有効に効果した一つの例ですね。源氏物語にもそうした因縁果報の話は随所に織り込まれています。