正宗系観察日記

ウザい折伏を逆に伏せる(逆伏)ためのデータ記録

悪因苦果の因縁物語

日蓮さんと極楽寺良観とのライバル関係も今昔物語をテキストとすれば、過去世以来の恩讐の物語と読みなおすことができますね。

報復の発願の成就は、報復する者、される者の双方に悪因苦果の循環・連鎖 をもたらす。報復される側は、自らの過去の殺生を記憶せず、自業自得の因果を知らない。

成行の理不尽を感じ、瞋恚を発して死ぬのであれば、その生にいささか過去の悪業を滅ぼしたとしても、また新たな悪業を作ることになる。

他 方、報復する側も、報復だからといって殺生の悪業性が軽減するわけではない。 殺される者に現に悲しみを懐かせている以上、悪業を作った事実は動かし難く、 未来の受苦は不可避である。双方とも自らの因果応報に囚われつつ、報復が報 復を呼ぶ対他関係にも囚われて、免れ得る術を知らない。(柏木寧子氏・『今昔物語集』天竺部における釈迦仏ならびに衆生の理解)

日蓮さんは竜の口の刑場に連れて行かれた折に良観の嘆願で助命されたことを知っていました。遺文にも真蹟はありませんが、弟子の日興の写本が残されています。

「殺罪に申し行われ候しが、いかが候けむ。死罪を止て佐渡の島まで遠流せられ候ひしは良観上人の所行に候はずや」(頼基陳状・建治三年:日興写本) 

しかし、こうして感謝の意を述べながら身延山入山以降も良観のことを罵っている遺文が残されています、余程に過去の相手への恩讐が深かったのでしょう。